川崎医科大学高齢者医療センターで研修して

　高齢者医療センターで1カ月間、研修させて頂きました。私は現在、川崎医科大学総合医療センターで初期研修をしており、今まで学んできた事とは一味違った医療の一端を研修することが出来ました。特に興味深かったのは入院された皆さんにCGA(高齢者総合機能的)評価を行い、「その人」に合わせた治療、ケアを行っている点です。まずは、しっかりとお話しすること、そして、根拠を持った評価をすることで、客観的にその方を理解し、治療やケアに生かしています。
　更に高齢者医療センターでは多職種との連携を特に、重要視しています。より、その人の今までの生活と、今後の生活をイメージすることもできました。看護師や栄養士、理学療法士やMSW、薬剤師など多職種との距離が近く今まで知らなかった視点からのアプローチの仕方や多職種連携の実践を肌で感じることが出来ました。チーム医療を実践している！と私自身感動し、活発な意見交換をされるカンファレンスに、感銘を受けました。
　様々な既往を持つ方が多く、医師としての総合的な力を試される場所でもあり、後期研修医になる前に今まで培ってきた力の生かすことのできる研修先の一つだと思います。循環器や腎臓、糖尿病、そしてリハビリテーション等、高齢者と関りの深い分野を多方面に勉強することが出来ます。分からない事があっても他の先生方とコミュニケーションを取りやすく安心して研修することも出来ました。まだまだ力不足を感じる場面ばかりでしたが、駆け抜けた１カ月、学び多き時間でした。開院間もないにも関わらず、初期研修先としてお誘いくださいました杉本研先生をはじめ、すべての皆様に心より御礼申し上げます。