病院案内

病院長挨拶

超高齢社会に対応し、治す医療から「治し支える」医療へ

川崎医科大学 高齢者医療センター 病院長 柏原 直樹

超高齢社会に対応し、
治す医療から
「治し支える」医療へ

 令和5年9月1日、川崎医科大学高齢者医療センターが開院いたしました。川崎医科大学附属病院、川崎医科大学総合医療センターに続き3つ目の附属病院となります。先行する2病院は急性期医療を提供しますが、高齢者医療センターは急性期医療とご自宅での生活をつなぐ架け橋となる病院です。
 長寿の実現は人々が長年にわたり望んできたことであり、慶賀すべき事柄です。一方で、様々な臓器に加齢変化が生じることは避けられません。脳や筋肉(骨格筋)の機能も低下し、認知障害や体力低下(フレイル)の原因となります。高齢者が何かの病気にかかると、心身機能の低下が加速されます。また高齢者は複数の疾患を持つことも珍しくありません。従って高齢者医療では、多職種による「総合診療」が必要になります。若・中年期の急性期疾患を中心とした臓器別医療とは全く異なるわけです。
 超高齢社会を迎え、医療のあり方、医療を提供する場、医療者も柔軟に変化する必要があります。高齢者医療は、我が国のもうひとつの最先端医療といえるでしょう。急性期医療が終了した後にご自宅での生活を可能にすべくリハビリを含めた、様々なご支援を行います。ご高齢になっても、住み慣れた自宅で、自立して健やかな生活が送れるように、かかりつけ医の先生方と連携して、支えていきたく願っています。
 川崎医科大学高齢者医療センターは国民が求める高齢者総合医療を提供し、担うことのできる医療人材を育成していきます。地域に住まう高齢者の皆様を支え、身近な医療機関として地域社会に貢献してまいります。